女性起業家の日々

子育て終了後の起業家のおもいや行動を綴っています。起業する皆さんの参考になれば。

責めないこと

 先月大阪だったか、シングルマザーが子ども2人を置き去りにして、幼い子供が亡くなった事件があった。http://sankei.jp.msn.com/life/trend/100802/trd1008021229002-n1.htm
TVのワイドショーでもゲストが涙ぐみ「なぜこんなことを」とか、この記事にもあるが「母として最低」というコメントが寄せられる。もちろんこの母親が子どもを放置したことを正しいとは言わない。
でも私はあえて言いたい。それは彼女の気持ちがわかる気がするからだ。
彼女は仕事をしながらも、これまで2人の子どもの面倒を見てきた。やり方はうまくなかったかもしれない。でも彼女なりに一生懸命やったのではないだろうか。
まだ23歳の彼女が2人の幼い子供を1人で育てるということがいかに大変なのか、それも夜風俗で働きながら。それでストレスがたまらないヒトがいるだろうか。
そのつらい状況に対して我々はどんな手を彼女に差し伸べてきたのか。
そして社会としての解決策が「児童相談所が事前に察知をすること」だけなのだろうか。

彼女の周りにはいろんなヒトがいたはずだ。シングルマザーでも子ども達には父はいるのだ。その父がTVでインタビューに答えている場面があったが、彼にも子どもをちゃんと育てるという責務があったのではないだろうか。子どもたちがどんな生活をしているのか知っていたのだろうか。それを知らずに生活していたとしたら虐待ではないのだろうか。もちろん彼だけではない、彼女の近くにいた人、親類、そして社会、行政それぞれに何かができたのではないだろうか。
彼女を責めるのはかわいそうだと思う。それでは何も解決しない。
彼女の負担に気づき、心と身体を休ませてあげる場を提供することができて初めてこういう事件が減るのではないだろうか。
子どもを大切にするためには、まず母親を大切にすることが重要だ。と明橋大二先生も「子育てハッピーアドバイス」で言っているその通りだと思う。

彼女はどうしたら良かったのだろう。
批判はさておいて、追いつめられた彼女にどんな選択肢があったのか。
仕事に追われる中、子育てに疲れた時に気兼ねなく駆け込めるようなところがあるのか。あるとしたらそれがきちんとアナウンスされているだろうか。